クロモリ迷走記

クロモリのCOLNAGO MASTERと、PANASONIC FRCD05に乗っています。カーボンのGIANT TCRと、アルミのGIANT REVOLTも持っています。

荒川CR〜熊谷〜秩父〜矢通反隧道〜大達原隧道〜神庭洞窟〜岳集落跡

 今日は、何となく荒川CRを北上し、何となく秩父まで走って、何となく隧道や廃村を巡ってみました(笑) まずは、国道4号千住大橋を渡り、千住新橋からCR左岸へ。

 荒川CRには今更特筆するべきものがないので、熊谷までの80km弱をまるっと割愛(おい) 荒川大橋でCRを離脱し、適当な一般道に入ると、花堤という五家宝屋さんを発見。いろいろな種類の五家宝が売られていましたが、ほうじ茶味と、あんず入りのもの(熊谷っ子)をチョイス*1


 国道140号に合流したら、ひたすら秩父方面へ。何となく、小前田選手権(笑)

 小前田駅の先は、寄居駅。ここから野上駅付近の区間は、5日前に御荷鉾スーパー林道に向かうときにも通りました。

 西武秩父駅に到着。ここまで約120km。連休中ということもあってか、いつになく人が多いですね。。。周辺の飲食店も混んでいるだろうと思い、駅ナカ秩父わらじかつ亭で軽くランチ*2


 さて、これからどうしましょうかね?(安定のノープラン) 定峰峠秩父側から奥武蔵グリーンラインに上がるか、それとも、山伏峠経由で飯能・名栗方面に行くか? 少し考えた結果、せっかく秩父まで来たので、このあたりで行き損なっているスポットを落穂拾い的に巡ることにします*3
 ランチを終えたら、国道140号を武州日野駅まで進み、矢通反隧道へ。国道から外れた秩父の名所に行く場合は、もれなく結構な斜度の坂を登ることになります。そして、最後は未舗装になるパターン(苦笑)

 矢通反隧道に到着すると、残念ながら全面通行止めでした。。。現在は舗装された道路がすぐ脇を通っていますし、もう補修されることはないのかも知れませんね。。。*4 柵の手前から中を覗くと、奥の方が素掘りになっていることが分かります。

矢通反隧道は、秩父市荒川日野地内にあるトンネルである。昭和15年に着工し、昭和16年に竣工。この尾根を境に南北に行き来しやすくするために掘削された。(引用元


 国道140号に戻ったら、さらに西に進みます。その途中、大滝トンネルという新しいトンネルを作っていました。去りゆく隧道があれば、新たに生まれる隧道あり。

 大達原という地域まで走ったら、国道を外れて、1.1kmほど舗装路を登ったあと、未舗装路へ。車両通行止めではないので、そのまま突撃(笑)

 200mほどダートを進むと、大達原隧道があります。巨大な石灰岩の素掘り隧道は、全国的にも非常に珍しいそうです。秩父と言えば、石灰岩

強石から三峯神社へ向かうかつての「三峰街道」には、大達原の手前に、石灰岩をくりぬいたトンネルがあります。(中略)今は人も通らずひっそりとしていますが、大正の初めのころは三峯神社への参拝客で賑わったそうです。大正5年(1916)に秩父巡検した宮沢賢治も、このトンネルを通って三峯神社へ向かったものと思われます。大正10年、荒川沿いに国道(現在の140号)が開通するまでは参道として重要な役割を果たしました。ちなみに国道も巨大な石灰岩体をくりぬいてトンネルを通しています。(引用元



 反対側から見ると、石灰岩の大きさに圧倒されます。なお、この隧道は少し分かりにくい場所にあるのですが、観光地化しようとしているのか(?)、観光客向けの新しい看板がありました。



 また、国道に降りたところにある駐車場にも、同様の看板がありました(帰りに駐車場のトイレに立ち寄った際に発見)

 続いては、もう少し西にある神庭洞窟へ。もはや「隧道」ですらなく、「洞窟」です(笑) オートキャンプ場の外れから未舗装の小径を進んでいきます。観光客向けの標識もあって、通行禁止ではありません。


 崖沿いのシングルトラック(?)を慎重に進んで行くと、分岐がありました。標識によると、「半洞窟・鍾乳洞」は右らしいです。えっ、右? ここを登るの?
 

 結構な斜度である上、徒歩でも滑りやすい路面なので、自転車から降りて、担ぎに切り替えます。最後の方は(自転車なしであったとしても)歩きにくいので、自転車はキャンプ場に置いてきた方が身のためです(普通の感覚を持った人であれば、初めからそうしている説/苦笑)

 それはそうと、神庭洞窟に到着。何となくの気分で来たのですが(おい)、縄文時代の洞窟らしいです。

この神庭洞窟は、眼下を流れる荒川によって、石灰岩の下部にある比較的軟らかな泥岩が侵食されて約5万年前に形成されたものです。こうした洞窟は天然の住居として古くから人々に利用されてきました。(引用元



 洞窟の中には入らず、すぐ近くの鍾乳洞へ。鍾乳洞に入るには装備も覚悟も足りないので、ここも入口から中を覗くだけにしますが、中から冷気が漂ってきました。


 自転車を担いで下界に降りたら、国道140号を秩父方面に切り返します。その道すがら、「大逹原隧道」と名付けられた隧道を発見。反対側(東側)がスノーシェッドになっているため、往路には気がつきませんでした。この隧道と先ほどの素掘り隧道との正確な関係は不明ですが、元々は現道の隧道も素掘りだったようです。このあたりには巨大な片洞門などもあり、走っていて気持ちのいい区間ですね。

 国道140号を浦山ダム付近まで戻ったら*5、久しぶりの廃村探訪*6。このあたりは廃村が多く存在することで有名ですが、今回は、その中で最も有名な岳集落跡に向かいます*7。ダムまで登ったら、何となく寄国土トンネルに立ち寄ります。獅子舞をモチーフにしているそうですが、RPGのラスボスとエンカウントしそうな佇まいです(笑)*8


 さて、岳集落跡に行きましょう。インターネット上の情報では「練馬区秩父青少年キャンプ場」の脇から行くと書いてありますが、Google Mapに描かれた道で青少年キャンプ場に行こうとすると苦労します*9。実際は、国土地理院の地形図で一目瞭然なように、諏訪神社の脇の(Google Mapでは途切れている)小径から登ります*10。やはり、途中から未舗装になります。

 最初に入る分岐さえ間違えなければ、集落跡まで簡単に辿り着けます。さすがは有名スポットだけあって、村の痕跡がかなり残っていますね*11



 廃屋満タン(苦笑)




岳集落(たけ集落)は、埼玉県秩父市の廃村集落。徒歩以外に近づくことはできず、日向集落から徒歩10~15分ほどに位置する。「廃村T」「T集落」等として紹介されていることもある。1955(昭和30)年時点では10戸44人の人口があった。山掴集落とともに、2003(平成15)年秋に発売された「PlayStation2」用ホラーゲーム「SIREN(サイレン)」に出てくる「羽生蛇村(はにゅうだむら)」のモデルになった集落の一つだという。(引用元

 ちなみに、集落内にある十二社神社は、現在もきちんと管理されています。以下の位置に自転車を停めて、徒歩でお詣りしました。

 私は特に廃村好きという訳でもないのですが、岳集落跡は規模が大きかったので、わりと楽しめました。廃村を出たら、一気に秩父方面に下り、西武秩父駅から輪行で帰りました。

 今回の走行距離は190.73km、獲得標高は1521mでした。なお、今回の旅にあたって、特に参考になったウェブサイトは、以下のとおりです。

*1:あとで食べましたが、どちらも非常に美味しかったです。

*2:一瞬、安田屋に行こうかと思いましたが、、、あとで通ったら、長い行列ができていたので、そちらに行かなくて正解でした。

*3:メジャーなスポットは、確実に混んでいるので。

*4:国土地理院の地形図からも消されています。

*5:浦山ダムは、秩父4ダムを巡った際にも訪れました。

*6:前回は、奥多摩の峰集落跡に行きました。

*7:「岳集落」は、「嶽集落」と表記されることもあります。

*8:トンネルの脇の平場には、旧道が続いています。

*9:まず、入口に車両(?)進入禁止の看板があり(法的な強制力があるかは不明ですが)、Google Mapで描かれている小径は小さな石段です。

*10:別に立ち入り禁止の場所ではないですし、「迷った余所者がウロウロして近隣住民の方に迷惑をかける方が良くない」という考えに基づいて、アクセス方法をはっきりと書きました。

*11:2013年に起きた火災以前は、さらに家屋が存在していたようです。