この度、GIANT TCR ADVANCED 1 DISC KOM(以下、TCR)を購入しました*1。クロモリではなく、フルカーボンのバイクです。詳しくは後述しますが、主にヒルクライム(+グループライド)目的の機材で、クロモリほど雨を気にしなくてよいという利点があります。GIANTを選んだのは、純粋にコスパと実用性を検討した結果です。我が家のMasterやFRCD05の半額以下なので、個人的には「サードバイク」という位置付けです*2。
最上位SLグレードの設計思想を踏襲し、卓越した重量剛性比と空力性能を誇るトータルレースバイク「TCR ADVANCED」グレード。ディスクブレーキと完全調和し、32mmまでのタイヤクリアランスを得た最新の専用設計フレームが、優れたコントロール性を実現。ワイドギアレシオの「ULTEGRA」コンポーネントを採用。金属的な質感の「ブラッククロム」と琥珀色の「アンバーグロウ」の2色展開。(公式ウェブサイトより引用)
1. クロモリではないロードを購入した理由
私は、クロモリのロードバイクを2台持っていて(COLNAGO Master、Panasonic FRCD05)、その性能や見た目に十分満足しています。ただ、クロモリには、「錆に気をつけないといけない」、「カーボンよりも重くなりがち」という弱点があります。
あまり雨を気にせずに走りたい
私は、ロングライドが好きなので、長い時間や距離を走り、標高の高い山などを越える場合、予想外の雨に降られることがあります。フレームの防錆対策は当然していますし、ライド後の点検やメンテもします。しかし、クロモリで雨に降られるのは、ものすごく気を使います。そして、雨の中を一切走らなくても、フレームに錆が浮くときは浮きます(先日、FRCD05の塗装の下に錆が発生し、ショップに入院となりました。。。/涙)
そこで、クロモリのメインバイクとは別に、雨に強い素材のバイクを増やすことにしました(自転車沼)。真っ先に考えたのはチタンフレームですが、(1) 価格が高いこと、(2) 現在のレアメタルの流通が減っていること、(3) パーツも世界的に不足していること、(4) ディスクブレーキや電動変速まわりの規格も完全には統一されていないこと、などから、今回のチタン購入は見送りました*3。また、最近よくグラベルを走るので、FUJIのJariのようなアルミのグラベルロードもよいと思いました。しかし、フレーム素材以外で、現在所有しているFRCD05との明確な差別化が難しかったので、こちらも見送り。
軽いフレームが欲しい
チタンとアルミ以外で雨に強い素材を検討した結果、カーボンフレームから選ぶことになりました。カーボンロードの選択肢は非常に多く、最初は、COLNAGOのV3-RS Disc*4やCervéloのCaledoniaなどを検討しました。しかし、それなりのカーボンバイクを組もうとすると、100万円コースになってしまいます*5。そして、ミドルグレードのディスクロードにしようとすると、Master(ペダルレスで約8.2kg)やFRCD05(ペダルレスで約8.5kg)と同等、あるいはそれ以上の重量になってしまい、「クロモリ並みに重いカーボンはちょっと。。。」と思ってしまいます*6。クロモリよりも耐久性の劣るカーボンにする以上、それなりに軽いバイクにしたいです。ただ、あくまで「サードバイク」として組む以上(今後もメインはクロモリ)、ブランド名やカラーリングにはあまり拘らず、コスパと実用性を重視することにしました。
2. TCR ADVANCED 1 DISC KOMを選んだ理由
費用を抑えて、それなりの性能を持ったカーボンバイクを組もうとすると、所謂「中華ブランド」が頭に浮かびます。私も、WINSPACE、YOELEO、ELVESBIKEなどのウェブサイトを実際に見てみました。しかし、それ以上に安く品質の高い製品を提供していて、(流通量が桁外れに多いので)タイミングを選べば格安で買えるメーカーがあります。そう、皆さんご存じのGIANTです(笑)
言うまでもなく、GIANTは世界トップクラスの技術を持つメーカーですし、全国にあるGIANT STOREを始め、多くの取り扱い店でパーツ購入やアフターサービスが可能です。これまでは、「他人と違うオリジナルなパーツ構成でバイクを組みたい」と思っていたので、GIANTを選ぶことはありませんでした。しかし、コスパと実用性を重視した場合は、非常に有力な候補となります*7。
以前から少し気になっていたGIANTの完成車として*8、TCR ADVANCED 1 DISC KOMがありました。そして、たまたま近所のバイクショップがXSの在庫を持っていて、少し値引きをしてくれたので、購入に踏み切りました。2月にGIANTが価格改定をしたあとで、次モデルで12速化するかもしれないという、微妙なタイミングで購入したのには、以下のような理由があります。
3. MasterやFRCD05との使い分け
まず、Masterは、オールラウンドタイプでロングライドやヒルクライムもできますが、純粋に「自転車に乗ること」そのものを楽しむためのバイクです。これまでもFRCD05より乗る機会が少なかったですが、一生(細く長く)乗っていきたいと感じる機材ですし、もし何らかの理由で乗れなくなったとしても、部屋にフレームを飾って眺めたいです(笑)
次に、FRCD05は、納車時のプラン通り、300km以上のロングライドや、グラベルライドに向いています。ヒルクライムはそれほど得意ではありませんが、(TCRと同様)F: 34T / R: 34Tのギア比1を使えるので、乙女ギアで峠を凌ぐことができます。ちょっとした街乗りも含めて、今後も一番多く乗る機材になると思います。
そして、今回購入したTCRは、KOMと名前がついているように、ヒルクライム用のカーボンバイクです。フレーム自体はオールラウンドな性格を持っているので、知り合いとのグループライドや河川敷での練習にも使う予定です。同じギア比を持つディスクロード同士ですが、FRCD05が長距離の平坦メイン(未舗装路OK)で、TCRが短〜中距離の山岳メイン(未舗装路NG)というイメージです*13。山岳用の軽量バイクを持つことで、耐久性と快適性の求められるFRCD05を無理して軽量化する必要がなくなりました(沼人の発言)。
なお、TCRの詳しいスペックやパーツ構成については、別の記事で詳しく書く予定です。また、TCRの購入にあたっては、以下のウェブサイトが参考になりました。
- 【2022 GIANT オールラウンドロード】TCR ADVANCED 1 DISC を解説してみます☆
- 【GIANT】「TCR ADVANCED 1 DISC KOM」ヒルクライムが得意なディスクロード、コスパに優れたULTEGRAモデルが入荷しました! | Y's Road 上野本館
- 【GIANT】軽量オールラウンダーのULTEGRA-DISCモデル TCR ADVANCED 1 DISC KOM 即納可能|Y'sRoad PORTAL
- 【ロードバイク】TCR ADVANCED 1 DISC KOM 入荷
- King Of Mountain!ヒルクライムが楽しくなるかも?全サイズ揃ってます。 | 新宿でスポーツサイクル・用品をお探しなら Y's Road 新宿本館
- 【GIANT】やはりハイコストパフォーマンスなカーボンDISCロード!【TCR ADVANCED 2 DISC KOM】 | 京都でスポーツ自転車をお探しならY's Road 京都店
- 2022 GIANT TCR ADVANCED 2 DISC KOM ヘマタイト ヒルクライム向けのワイドなスプロケット(11-34T)を採用 スポーツサイクルまったり選び
- 【2022 GIANT オールラウンドロード】TCR ADVANCED 2 DISC KOMを解説してみます☆
- TCR ADVANCED 2 DISC KOM │ 輪心 わごころ -GIANT DEALER-
- 【ロードバイク】GIANT TCR ADVANCED 2 DISC KOM -SHIMANO 105 KOM仕様の2022モデルのTCR- - YouTube
*1:サイズはXS、カラーはアンバーグロウです。
*2:カーボンは非常に優れた素材ですが、やはり「好き」なのはクロモリです。
*3:いつかチタンロードが欲しい、と思ってはいます。後回しにすればするほど、価格が上がっていきそうですが。。。また、チタンロードを買うと、クロモリロードの上位互換になってしまい、クロモリに乗る機会が激減しそうなのが悩みどころです。
*4:残念ながら、ミドルグレードの(RSがつかない)V3は、ディスコンになってしまいました。
*5:レースに出る訳でもないのに、そんなハイエンドなカーボンバイクに乗ることに対して、若干の気後れもあります。そして、そんなにお金を出すなら、いっそのこと、チタンフレームをオーダーしたいです(笑)
*6:我が家の2台のクロモリがだいぶ軽量化されているのもありますが。。。
*7:そして、私は台湾が好きという要因も大きいかもしれません(笑)
*8:今回はコスパ重視なので、バラ完ではなく、完成車で買います。勿論、バラ完するためのパーツが揃わないという事情もありますが。。。
*9:Ultegraのコンポセットにフレームなどがついている、という感覚すらあります(笑)
*10:Advanced SLがファーストグレードのフレームで、SLのつかないAdvancedがセカンドグレードのフレームという認識です。Advanced Proグレードのフレームは、Advancedと同じです(フロントフォークは異なります)。
*11:たとえば、完成車についている鉄下駄をBORA WTOに替えるだけで、一気に500〜600gも軽量化できます。
*12:GIANTがLIVという女性向けのシリーズを展開していることも、小柄なライダー向けのパーツを多く揃えている理由だと思います。
*13:サドルや足回りを変えるだけで、TCRをロングライド仕様にすることも可能でしょう。たとえば、Masterにつけているfabricのサドル、FRCD05で使っているRacing 3 DBと交換してみるのは、手軽に違いを体感できる方法かもしれません。